リンパマッサージの理論

 

普段のリンパ液の動きをもう少し説明してみると、例えば、呼吸をすると横隔膜の収縮が静脈へのリンパ液の流れを促進し、食べ物を消化する時には腸の動きがリンパの循環をさせます。

 

ところが運動不足である場合はどうしても全体としてのリンパの動きは不足するわけで、足がむくんだり脂肪がつきやすくなり、顔ではニキビや肌荒れが起こりやすくなります。
又、首、肩、背中でリンパが滞ると疲労物質がしっかり排出されずに肩コリにつながりますし、倦怠感などの全身症状も顕れます。

 

このように健康上、美容上のいずれにもいいことはなく、リンパマッサージはこうして注目され、デトックス効果の確かさが口コミでも伝えられるようになり、支持も増えていったようです。

 

基本的には800箇所もあるといわれるリンパ節を結ぶリンパ管の中でも、ポイントとなる部分を中心にマッサージするという方法で、前述の通り、他のマッサージとは異なり、力を入れないマッサージとなります。

 

何しろリンパ管は皮膚のすぐ下にある糸のような細さで通っているもので、揉むというよりも撫でるというようなレベルで行うのがいいのです。

 

逆に力を入れて押したりしても、リンパ管の下にある筋肉の方に働きかけてしまうので効果がありません。更には、リンパ管には逆流を防止する弁があるので、リンパ液の流れの方向に撫でることも大切です。